下肢静脈瘤が発生する原因について、またどのような人がなりやすいか。

下肢静脈瘤は静脈の血液が詰まりやすくなりこぶのようなものが生じてしまうことで起こります。これによって自覚症状に痛みやしびれが起こり生活に支障をきたすこともあります。
一般的に太ももやふくらはぎに起こり、太ももからひざにかけて起こるものを大伏在静脈と言い、ひざからふくらはぎに起こるものを小伏在静脈と言います。どちらの場合も足にある静脈血管の弁がうまく機能しないことが原因の血液が詰まりによって血管がこぶのように膨らんだり皮膚が変色したりします。
下肢静脈瘤は血管の詰まる場所によって形に違いがあります。もっとも多いのが伏在静脈瘤というもので、太い血管がぼこぼこと蛇のように浮き出ているものです。これは太い血管の弁に異常が起こっているか、比較的浅い部分で発症しています。大伏在静脈系および小伏在静脈系の枝分かれする部分、特に膝から下で起こっているものが側枝静脈瘤というものです。これは伏在静脈瘤と形は似ていますが比較的小さいものです。直径2~3mmの細い静脈が拡張し、青色の網目状の血管が目立つものが網目状静脈瘤といいます。これは主にひざ裏に発症しやすいです。一般的に治療としては静脈血管内に硬化剤を注入して自然と消失させる硬化療法が適応されていますが、大元の伏在静脈の弁の故障によって逆流している場合は手術などといった根本的な治療が必要になります。最後に、皮膚の浅いところを通る直径1mm以下のごく細い血管に血液が溜まり、放射線状に浮き出てクモの巣のようになっているものをクモの巣状静脈瘤といいます。
下肢静脈瘤は老化によって自然と起こることもあるのですが、若いうちから発症することもあり、体質によってなりやすい人やなりにくい人の差も生じます。静脈瘤になりやすいと言われる3大要因は、1つめは美容師・調理師・販売員・教師・看護師などといった、同じ姿勢で立っている時間が長い仕事に従事している人です。実際に静脈瘤になっている人は悪化する進行も早い傾向があります。2つめは女性において、妊娠出産を経験している人です。中でも1人目より2人目、3人目というように妊娠出産経験の多い人ほど静脈瘤を発症する割合が高いというデータがあります。3つめは遺伝によるものです。遺伝的体質によってなりやすい人となりにくい人が分かれます。親族に静脈瘤を持っている人がいる場合、下肢静脈瘤になりやすい傾向が持っていない人よりもはるかに高くなります。